初任給30万円の手取りはいくら?
要点
- 前提:月給(総支給)= 300,000円、社会保険は会社加入(厚生年金/健康保険/雇用保険)、扶養なし、年齢は20代想定(※介護保険料なし)。
- 結論(概算):
- 入社初年度(住民税なし) … 約 247,000 円
- 2年目以降(住民税あり) … 約 235,000 円
住民税は前年の所得に基づいて翌年6月から引かれます。新卒の初年度は通常ゼロ、2年目の6月から天引きが始まるのが一般的です。
1. 手取りの計算に出てくる項目
- 社会保険
- 厚生年金:総額18.3%の折半 → 本人9.15%
- 健康保険:都道府県の協会けんぽ等によって変動(例:**本人約5.00%**を仮置き)
- 雇用保険:一般の事業 → 本人0.6%
- ※40–64歳は介護保険料が上乗せ(今回は対象外)
- 所得税(源泉徴収):毎月の「社会保険料控除後の給与」と扶養人数で月額表計算(ここでは概算)
- 住民税:2年目以降に前年分を12回(6月〜翌年5月)で天引きするのが一般的
2. 試算(概算)
2-1. 社会保険の概算
| 項目 | 率(本人負担) | 金額(円) |
|---|---|---|
| 厚生年金 | 9.15% | 27,450 |
| 健康保険(例) | 5.00% | 15,000 |
| 雇用保険 | 0.60% | 1,800 |
| 小計 | 44,250 |
健康保険の料率は地域・組合で少し変わります(例:4.9〜5.2%台など)。ここでは**5.00%**で置いています。
2-2. 所得税(概算)
- 社会保険料控除後の給与:300,000 − 44,250 = 255,750円
- 扶養なしの月額表イメージで約8,400円(目安)
2-3. 住民税(2年目から)
- ざっくり月あたり約12,700円前後(均等割含む目安)。
※前年の収入状況・自治体で多少の差が出ます。
3. 手取り額(まとめ)
| 区分 | 総支給 | 社会保険計 | 所得税 | 住民税 | 手取り |
|---|---|---|---|---|---|
| 初年度(住民税なし) | 300,000 | 44,250 | 8,400 | 0 | 約 247,350 |
| 2年目以降(住民税あり) | 300,000 | 44,250 | 8,400 | 12,700 | 約 234,650 |
会社独自の控除(組合費/社宅/財形/持株/食堂カードなど)がある場合は、その分さらに手取りが変動します。
交通費は非課税枠内なら課税や所得税に影響しないのが原則です(支給方法は会社規程による)。
4. よくある質問(FAQ)
Q1. 初年度に住民税が引かれているのはおかしい?
- 前年にアルバイト等で課税所得がそこそこあった場合は、初年度でも住民税が発生することがあります。また、会社が「特別徴収」へ切替手続きを早めに行うケースもあります。給与明細の「住民税」欄と自治体の課税決定通知を確認しましょう。
Q2. 手取りをもう少し増やす方法は?
- 会社にあるなら企業型DC(確定拠出年金)/iDeCoの活用(所得控除)
- 通勤手当の非課税枠内での運用、家賃補助/社宅制度の有無を確認
- 保険料控除・生命保険/地震保険など年末調整で漏れなく申請
(※制度の有無・条件は会社や個人事情によります)
Q3. 健康保険料率が違うと言われた
- 健康保険は加入先(協会けんぽ/組合健保)と都道府県で料率が異なります。会社から配布される保険証の発行元や、人事の料率表を確認しましょう。
5. 自分用テンプレ(数字を埋めるだけ)
総支給(月): __________ 円
厚生年金(9.15%): __________ 円
健康保険(○.○%): __________ 円
雇用保険(0.6%): __________ 円
社会保険計: __________ 円
所得税(目安): __________ 円
住民税(2年目〜目安): __________ 円
手取り(月): 総支給 − 社会保険計 − 所得税 − 住民税 = __________ 円